Plebejus subsolanus(プレベユス サブソラヌス)浅間小灰 Sky Blue
P7194735 P7181111
 雄      雌
P7184525 P7191181
ナンテンハギで吸蜜する雄 雌(右)
P7183583P7195073
交尾する雌雄   交尾を迫る雄

P3082431P8270516
       枯草の茎に産み付けられた卵
P5232681P6082927

P6082930P7033137
    終齢幼虫        前蛹
【特徴】
 本種は以前多くの亜種に分けられ,狭義のアサマシジミ,イシダシジミ(イブリシジミ),ヤリガタケシジミ(ミョウコウシジミ,トガクシシジミ)等と呼ばれていた。イシダシジミは北海道(胆振,十勝,オホーツク,根室地方)に分布し,雄の翅表は灰色を帯びた青色を呈し,ヤリガタケシジミは飛騨山脈(北アルプス)より北側の妙高山周辺(ミョウコウシジミ),戸隠山周辺(トガクシシジミ)を中心とした地域に分布し,雄の翅表は白っぽい青色を呈し,狭義のアサマシジミは関東及び甲信地方に分布し,大型で雄の翅表は濃い青色を呈する。
 現在でも便宜上,北海道亜種(イシダシジミ),本州中部高山帯亜種(ミョウコウシジミ,トガクシシジミ),本州中部低山帯亜種(アサマシジミ)の3種に分けることが多いが,全て合わせて1つの亜種とする説が主流である。
【分布】
いずれの地域も環境の悪化,採集圧などで減少傾向にあるが,北海道(胆振,十勝,オホーツク,根室地方)では減少著しく絶滅の危機にあり,種の保存法の指定となってしまった。本州では,中部,甲信越地方の高原や低山地帯に生息するがいずれも局地的である。
【食草】
ナンテンハギ,クサフジなど
【生態】
年1化の発生。卵で越冬し,本州の低山地では6月中旬頃から羽化する。
【近似種との区別点】
ヒメシジミ,ミヤマシジミと似るが,雄の翅表の青色は3種の中で一番灰色がかったくすんだ青である。雌は3種種とも茶色であるが,ヒメシジミは雌の後翅の翅表亜外縁部の橙色斑が薄くなるので区別できる。ミヤマシジミの雌では,後翅裏面の橙黒斑の中に水色の小さな斑点が出るので区別できる。
【雌雄の違い】
雄の翅表は淡青色,雌は茶色なので区別は容易である。
【特記事項】
北海道亜種は種の保存法の指定。その他の亜種も絶滅危惧Ⅱ類。